スマホから「はやぶさ2」まで
「知的財産」が武器 事例が示す成功
21世紀の技術開発競争の武器は、「優れた人材」、そして「発明(特許)、アイデア、デザイン、商標、営業秘密」などの「知的財産」です。
令和日本で最初のノーベル賞(化学)は、吉野彰 旭化成名誉フェロー※が(米国の2氏と共に)受賞されました。選考委員長は、受賞理由としてリチウムイオン電池の「研究開発の成果を論文にはまとめておられないが、発行された『特許』の内容を重視した。機は熟した。」と特許を高く評価されました。(※吉野フェローは、京都大学より名誉博士号を授与されました。)
リチウムイオン電池の技術の「特許」に係る発行特許明細書は厳しい審査(新規性、進歩性、記載要件等)をパスし、権利化されたものです。そして何より、特許に係る電池がいち早く商品化されて、スマートフォン、パソコン、AV、高性能潜水艦、小惑星探査機”はやぶさ2”など、身近なものから先端技術分野まで、「陸、海、空」で実に広く実用化されています。
昨今の激しい技術開発競争を勝ち抜くには、技術開発の成果物のスピーディーな権利化が、学術論文の発表に劣らず大切であることは否定できません。